@chinjuhさんと読む草双紙・はてな出張所

ばけものが出てくる草双紙のあらすじ等をまとめたものです。草双紙は江戸時代の絵本です。

夭怪着到牒(ばけものちゃくとうちょう)

https://honkoku.org/app/#/transcription/ACA937012DDA23424CF933975961076C/1/
# 上記リンク先ではくずし字の原典と、それを現代の文字に置き換えた翻刻文の両方を読めます。

ばけものちゃくとうちょう
夭怪着到牒
発行年:1788(天明八)
画・北尾政美
作・不明

登場人物

化物の親玉 見越し入道
入道の孫 大頭小僧(豆腐小僧
大侍
河太郎(河童)
河太郎に命を取られた亡霊たち
三毛猫の二又(猫又)
尼入道
逆女(さかおんな)
海坊主

馬(馬頭人
おさかべ
三つ面姥
その孫 一つ目小僧
女の人魂
悪息
蛸の入道
狒狒(さとりの怪)

車めぐり
コウモリの化物
なめくじら(ナメクジ)
赤鬼
風尼
骸骨
朝比奈三郎

物語

 妖怪は恐れる心が反映したものだと言うが、そうとばかりは限らない。化物の親玉見越し入道は黒日(暦上の凶日)になると手下の化物どもを集めて寄り合いをしていた。しかし朝比奈三郎が躍り出て妖怪たちをすべてやっつけたので、もう恐いものは残っていない。
 見越しが呼び集めた妖怪とその説明が続き、どちらかといえば妖怪図鑑のような体裁になっている。

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見越し入道と、その孫の大頭小僧(豆腐小僧
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車めぐり

ブログ筆者の本

 この本は、挿し絵に色を塗って、現代語訳にした文章を貼りつけて作った本です。紙の本ではなくて、Kindle用の電子書籍です。Amazonで購入して、同じアカウントでログインしたKindleで読んでください。1冊300円くらいにしてあります(これ以上安く設定すると、海外から買う際に値段が変わってしまうため)。Kindle Unlimited会員の方は追加料金なしで読むことができます。
 著者の蘭藍沐はわたしのことです。もともとが珍獣ラーラームームーだったのですが(ウィザードリィ5に出てくるアレです)、長いのでひっつめて珍獣ららむ〜をネット上のニックネームにしていまして、ららむ〜のところにそれっぽい漢字を当ててペンネームにしています。蘭藍沐は中国語読みでランランムー。ここではららむ〜とお読みいただければと思います。

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挿し絵に着色して現代語にした大頭小僧のページ
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同じく、車めぐりのページ

 色をつけるとぐっと見やすくなると思うのですがいかがでしょう。着色なしで翻刻文(古文のままの文章)を貼ったバージョンも同じ本に収録されています。