@chinjuhさんと読む草双紙・はてな出張所

ばけものが出てくる草双紙のあらすじ等をまとめたものです。草双紙は江戸時代の絵本です。

化物敵討(ばけものかたきうち)

https://honkoku.org/app/#/transcription/C1052F79C72733572A672ED0FE93E2E2/1/
# 上記リンク先ではくずし字の原典と、それを現代の文字に置き換えた翻刻文の両方を読めます。

ばけものかたきうち
化物敵討
発行年:1804(享和四=文化一)
作・画:十返舎一九

登場人物

見越し入道
その妻、うぶめ
見越しの息子、一つ目小僧
妹(妻)、ろくろ首
敵役、坂田金平(金時の息子)
そのほか、化物たち

物語

 見越し入道の妻うぶめが坂田金平(さかたのきんぴら)に捕まり踏み殺されてしまった。怒った見越しは敵討ちを思い立つが、見かけによらず小心者なので息子の一つ目小僧に言い含めて金平討伐を命じる。しかし息子も小心者で「金平は恐れをなして箱根の先へ逃げました。追いたいが路銀がない」と嘘の報告。見越しは一つ目小僧の妹を見せ物小屋に売り、その金を路銀として渡す。
 どうしても敵討ちをしたくない小僧は狐に相談。狐は張りぼてで金平の頭を作り、自分が金平に化けるので討ったふりをしろと言う。しかし本物の金平が現れてこらしめられる。金平はばけものたちの命はとらず、二度と人に悪さをするなと約束させて箱根の先へ追放する。

メモ

  • 化物の頭は見越し入道
    • 妻はうぶめ
    • その息子は一つ目小僧
      • ろくろ首は小僧の妻として出てくるが、巻が変わったところで妹の設定に変わっている

この本に関するブログ筆者のツイート

 翻刻中に1コマずつツイートしたものなので、ひととおり読むとお話になっています。


 最後のやつは 賣(売)という字でした。

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金平にこらしめられて箱根の先へ逃げて行くばけものたち